黄昏のリレー小説第1部


第1話、軽犯罪組織
精霊の黄昏のストーリーを予想した、リレー小説を作りませんか?但しギャグで。
とりあえず冒頭部を作るので、続きを書き込んで貰えるとうれしいです。
前部との脈絡は全く必要ないです。但し短めに。(多くて6行程度に)

「今は亡きニーデリア高校の野球部キャプテン、カーグは、打倒ディルスバルド帝国に向け
 テコンドーの修行を積んでいたが・・・・・」  
第2話、tani
「彼は今になって気付いた。いや、もしくはとっくに気付いてたがそれを考えたくなかったのかもしれない。
『完全に迷った・・・。』
 修行の為とあまり知らない森に入り、軽い気持ちで突き進み方角もわからなくなっていたのだ。
 霧まで立ち込めていた。おまけに陽も暮れ始め、もう数メートル先も見えないのだ。完全に遭難である。
 考えた瞬間決壊した堤防の水の様に不安が押し寄せてきた。
 このままではいけない。そう思った彼は・・・」
第3話、うににゃん
「森には終わりがあるはずという考えに到り、目の前にある木をテコンドーの修行で得た力で
薙ぎ倒しつつ、森の終わりを目指そうと目論んだが、修行が足りなかった為…」
第4話、tani
「ひとつの嫌な予感をぬぐいきれなかった。木なら何本でもいいがそれ以外の物が道を塞いでいたら…
 しかしその予感は一番厄介な結果で的中したのだ。湖である。霧の為どのくらいの大きさかは定かではないが
 かなり大きそうである。試しに野球部で鍛えた遠投を使って石をあらゆる方向へと投げてみた。
 だが、どの方角からも湖には波紋が広がったのである。風はない。間違いなく石の波紋だ。
 日没も近い、回り道をしている暇はないだろう。そこで…」
第5話、メタリカ
「これも修行の内だと思い、がむしゃらに泳ぐ事にした・・・・・・あれから何時間たったのであろ
うか、死ぬもの狂いで泳ぎ続けたが一向に終わりがない、とうとう彼の力が底をついてきたよう
だ、湖に沈み行く彼の体・・・・もうろうとした意識の中で彼は何かを見た・・・・、あれは何だろう
・・・?女の人・・・・・?彼には聖母の姿に見えた、隣に男の人もいる・・・・赤い鉢巻に鎧をつけている
・・・勇者か?そう思った瞬間彼の意識はとび、気づいたときには陸の上にいた、一体あれは何だっ
たんだろうか・・・・そして彼は周りをふと見回すと・・・・・」
第6話、グエンワイヴァー
そこでは目つきのキツイお姉さまと、優等生っぽいメガネの少年が口論していた。
「サニア様!いくらいい土地が見つからないからって、こんな沼地に建国なんて無茶です!」
「黙りなさいヨナン、心頭滅却すれば沼地も涼しよ!」
「意味がわからないですよ! 国民も僕ら以外には、こないだサニア様が無理矢理入会させた
音楽家の人と、後この人だけですし・・」カーグに顔を向ける少年と女。
・・・・やばい、目が合った。しかもなんか国民とやらにされてるぞ・・?(続く)
第7話、tani
「しかしこれはある意味チャンスかもしれない。もう日はほとんど見えない。このまま一人で森をさまようよりは
 この訳の分からない連中を利用して少なくとも今日一夜だけでも生きればなんとかなる。
 朝になり霧も晴れれば脱出もしやすいだろう。危険ならば隙を見て生きるのに必要なものを頂いて逃げればいい。
 そう思った彼は少しでも状況を知るために彼らの話を聞いてみる事にした。
 カーグ『あのー・・・』サニア『何よ!?』
 やばい。かなり血走ってる目だ・・・。」
第8話、メタリカ
カーグ『何ゆえ僕が国民になってるんですか?』サニア『うるさいわね!そんなの私の勝手でしょ!』
カーグ『そんな無茶苦茶な・・・・・』サニア『何よ、文句あるの?うじうじした嫌な男ね、言いたい事
があるならハッキリ言いなさいよ!この蛆虫(うじむし)めが!』
「ここまで言われたら自分だって黙っていられない!・・・・・・・そうだ!俺にはテコンドーと野球がある!
スッカリ忘れてたぜ!」
カーグ『それならば野球で勝負だ!』サニア『何ですって!野球?・・・・・いいわ、望むところよ!』
カーグ『日時はどうする?』サニア『そうね・・・・明後日の昼の一時からにしましょう、それまでにメンバ
ー揃えときなさいよ!』カーグ『あたぼうよ!』 そしてどこかへ去って行くサニア・・・・
「さてと・・・・・」
第9話、tani
「去りゆくサニアが見えなくなり、自分も準備しなければという考えに行き着いたとき
 ようやく彼は自分の状況に気がついたのである。すなわち遭難してるという事実に・・・
 再び一人、気絶したためどちらに向かっていたかも分からない。
 その事実を思い出し、彼はサニアを追った。おそらく奴等は人の居るところに向かうだろう。
 この機を逃したら死ぬかもしれないという最悪の事態を考え、彼は急いだ。
 そして彼女を追って辿り着いた所は・・・」
第10話、軽犯罪組織
湿地の空き地だった。サニアが小太りの少年に何か指示していた。
サニア「さあ!早く三遊間にこの有刺鉄線電流爆破を仕掛けなさい!!」
・・・ちょっと待て。何をどこに仕掛けるだって?
少年「で、でもサニア、国民の人数でさえ野球チームより少な・・」
「行くよっ!!」「痛ーーーーー!!」掛け声と共に、突然竜が現れ少年にかぶりついた。
サニア「うるさいわね、私の思考はあんた達愚民の及ばぬところにあるのよ」
これにはカーグも同意せざるを得なかった。
「あら来たようねカーグ・・・、人数が足りないようだから、特別ルールでお相手するわ」
(・・野球だと思わないほうが賢明だな)カーグの全身に緊張が走る・・・
第11話、tani
「カーグ『ちょっ、ちょっと待ってくれ。試合は明後日だろ!?まだ人数もそろえてないし・・・
     っていうかこれは何だよ!??』
 有刺鉄線と竜を指差すカーグ。
 サニア『だから特別ルールだって言ってるのよ!それに私はあなたと違って忙しいの!!
     明後日なんて待ってられますか!まったく分からない奴ねー!
     それだからこんなところで迷うのよ!この蛆虫!』
 図星だったために何もいえない。サニアはおそらくでまかせでいったのだろう。
 その表情を見てサニアの顔が怪しく笑みを浮かべた・・・」
第12話、ガイア
(こうなったら、やるしかない!)
カーグはテコンドーの構えを取った。
「あら、少しはできるみたいじゃない?覚悟は出来てるかしら!?」
サニアはロウソク装備でニヤリと笑い、呪札を放った。
「イクスクレイトォッ!」
カーグから手足の感覚が無くなっていく。
「な、何をした・・・?」
サニアはその問いには答えず、カーグを一瞥して言った。
「ふふ・・・これで、あなたはあたしの操り人形よ・・・」
第13話、tani
「カーグ『まさか・・・この森は!?』
 サニア『その通り。この森は私の魔術で結界が張られているの。
     並の人間なら出入りする事はおろか見ることさえ出来ないわ。
     おまけにかなり都合のいいものでね、私の魔力を
     増大させてくれる。この森で私に逆らう事は死を意味するわ』
 カーグ『卑怯だぞ!!』
 サニア『チョット待ちなよ。何もこのままいいなりにさせるために
     操り人形にしたんじゃないのよ? あなたの今置かれている状況を
     教えといてあげようと思ってね』
 カーグ『な、・・・何をするつもりだ!?』
 サニア『あなたが決めた事でしょう?野球で勝負するのよ。
     もちろん負けたら強制的に国民になってもらうわよ。
     だけど勝てたらこの森から出してあげる』
 カーグ『・・・それは本当だろうな。』
 サニア『2言はないわ』
 そういうとサニアは再び呪文を唱えた。
 すると今までまったく自由の効かなかったカーグの体が一瞬にして
 自由になったのだ。
 カーグ『で、さっき言ってた特別ルールってのは?』
 サニア『簡単よ、私とあなたで9回までで点数の高い方が勝ち。
     それ以外のなんやらはこいつらがやるわ。』
 そういって指差した先には・・・」
第14話、ガイア
「おいおい、何で俺達が友情出演しなきゃならねーんだよ!?」
「ギルドを通さずにハンターに仕事を依頼する気か?」
不機嫌をモロに顔に出すエルクと、いつも通り無表情なシュウの姿があった。
その他にも、
「ちょこ、がんばるのー」
「わしは腰が痛いぞい・・・」
「おれはテスタを守らなきゃならねえってのに・・・」
「ひねり潰して差し上げますわ!」
いつ現れたのか、お馴染みアークキャラ達が勢揃いしていた。
「チームを発表するわ!ハンターならびに戦闘主力組はサニアチーム!
ロートル、回復役は・・・えっと、まだアンタの名前聞いてなかったわね。何ていうの?」
「カーグっていうんだ」
サニアは、果てしなく哀れんだ目でカーグを見た。
「か、家具なんて・・・、可哀相な名前・・・」
「?」
「まあ、良いわ。じゃ、残りは家具チームね」

そして、いよいよバトルロワイヤルな試合の火蓋が切られた!
第15話、軽犯罪組織
カーグは、自分のチームメイトを見回した。
・・まずい。自分以外ほぼ全員女子供、後は肥満ヒゲと枯れ落ちそうなそうな爺さんである。
対する相手チームは、体格の良い男が多数、人数もこちらよりだいぶ多い。というよりこちらには
たったの8人しか居ない・・・犬を入れても、である。「なあ・・・人数・・」
チョンガラ「あー残念じゃのう、アークが生きていれば回復役の戦力外でこっちに・・」
ヒゲに覆われた顔にチームメイト達の拳がめり込む。昏倒するチョンガラ。
シャンテ「さて・・パンディット入れて「7人」で、どうしようかしら?」
ルッツ「ちょっと待てー、何で俺様がこっちなんだー!!回復役じゃねえぞー!!」
カーグ「ロートル扱い、・・じゃないのか?」  ルッツ「なんだそうか、びっくりしたぜー!
んでもって質問。ロートルって何だ?」  カーグ「・・・・もういい・・」
ポコ「・・負けたチームはシャレにならないよ・・多分全員ミルマーナの国民として一生・・」
カーグ「!・・ちょっと待てよ・・?」 ポコ「え・・何、家具くんどうしたの?」
カーグ「カーグだ!!・・いや、そうじゃなくて・・考えてみろ、おまえがサニアなら、
俺達とハンターチームどっちが部下に欲しい!?」
シャンテ「あ!」リーザ「それって!」ポコ「まさか!?」ルッツ「何々、何なんだよ?」
第16話、tani
「カーグ『つまりサニアは負けても勝っても負けた側の奴等を国民に出来ちまうんだよ』
 ルッツ『あーなるほど・・・って卑怯じゃん!!』
 シャンテ『遅いよ』
 リーザ『でもあっちのチームの人も一人くらい気が付いても良いんじゃない?』
 ポコ『どうみてもトッシュやエルクがいる地点で・・・それに、あれ』
 ポコの指差した方向はサニアチームだった。さっきまでの不服そうな勢いはどこへやら
 トッシュやエルクやらはとてつもなくハッスルしていた。
 一同『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
 長い沈黙の後一番最初に話したのはシャンテだった。
 シャンテ『まあ、いいんじゃないの?どうせ私達には被害は来ないのだから』
 カーグ『マジで!?そんなんでいいの!?』
 ポコ『仕方ないよ。それに相手の心配よりこっちのチームの心配のほうが先でしょ』
 確かにそうだった。相手チームは野球経験のある人はいなそうなものの
 どう見てもこっちの方が分が悪かったのだ。
 カーグ『それ以前に人数が足りない』
 ルッツ『あ!それなら俺にいい考えがあるぜ!!』
 その考えとは・・・」
第17話、tani
「森の中に消えていくルッツ。それを心配そうに見送るカーグチーム。
 数分もしないうちに彼は戻ってきた。奇妙なブリキのおもちゃのようなロボットを連れて。
 カーグ『何だ・・・あれ。』
 ポコ『ヂークべックっていうんだ』
 カーグ『名前なんかどうでもいいんだよ!あんなやつをチームに入れるつもりなのか!?』
 状況から見てそれしか考えられなかった。あんなとてつもないバランスで歩くロボットを
 入れるくらいならいないほうがまだ緊張感があるというものだ。
 カーグ『まさかそいつを入れるつもりじゃないだろうな。』
 ルッツ『そうだよまあ見てって。』
 そういうとルッツはヂークべックの頭を思い切り叩いた。すると頭が蓋になっているらしく
 その中からいくつものミニチュアヂークが現れたのだ。
 ルッツ『一体なら使えない奴だけど、こんだけいれば何とかなるだろ?』
 楽観的だ。楽観的過ぎる!殴ろうかこいつ!!
 いや待て本当に馬鹿なだけかもしれんし・・・
 リーザ『・・・私のモンスター達を連れてこようか?』
 完全にキレかかっているカーグに気が付いてかリーザが意見した。
 モンスター!!これは使えるかもしれない!!(続く)
第18話、軽犯罪組織
モンスター参加で人数不足解消されげな家具チーム!さあどうなる!?
リーザ「遠い家から来れそうなのは、この3匹辺りね」彼女は3つの写真を取り出した。
・・・カッパードラゴン、ジャイアントバット、フェニックス。
カーグ「?手はどこに付いてるんだ?」リーザ「付いてないですよ」
チョンガラ「手がなくても、ボールを掴めるのか?」リーザ「え?ボールを使うんですか?」
ポコ「・・・・・・リーザ、野球って知ってる?」リーザ「えーっと・・名前だけなら」
ルール知らないのー!!?一同はショックに固まった。
チョンガラ「フフフフフ、やはりわしの出番じゃな、大リーグで慣らした腕を見せてやるわい!!」
ポコ「また適当なことを・・・あ、そうだ!」チョンガラのつぼに歩み寄るポコ。
「ねえねえチョンガラ、オドンとヘモジーを貸してくれない?」
チョンガラ「ほーう・・仕方ないのう、今なら一匹千ゴッズにまけてやるわい!!」
間髪入れずシャンテの後ろ回し蹴りがヒットした。
「足元見過ぎよ、どうせなら一匹キック千発にまけてちょうだい」
蹴られまくるうちに血も出なくなっているチョンガラを見ながら、男性陣は女性の怖さを実感するのであった。
ヂーク「・・・・・おんなノこわさトハ、コウイウこわさノコトナノカ?」
第19話、ガイア
 ウゥーーーーーーーーーー・・・
甲子園でお馴染みのサイレンが鳴り渡った。と思わせておいて、実はモンスターの遠吠え
なのだが。それは置いておいて、遂に試合開始だ!
「先攻はサニアチームよ!さあ、家具!さっさとポジションに付きなさい!」
ピッチャーはもちろんキャップのカーグ。
キャッチャーは使えるデブちん、ポコ。
1塁はグローブ代わりに壷を持ったチョンガラ。(キャッチしやすそうだから)
2塁は自称:素早い動きが魅力的♪ルッツ。
3塁は自称:運動神経抜群!のシャンテ。
外野・内野はオドン、フウジン、ライジン、リーザが守る。
ゴーゲン、テオ、アンリエッタ、ヂーク、ヘモ(やる気ナシ)、モンスター達は応援要員である。
「キーッ!何で私がこんなメンツと同じ控え組なんですの!?信じられませんわ!」
「お嬢ちゃんのスカートじゃ、走りにくかろうて・・・ふぉふぉふぉ」
アンリエッタはご機嫌斜めである。セバスチャンはなだめるのに必死な様子。
カーグは焦ってしどろもどろになりながら、言葉を探した。
「あ、あの、さあ。君は何て言うかな、そう、秘密兵器なんだよ!秘密兵器は最後まで取っ
とかないと!な?」
その言葉に気を良くしたアンリエッタは高笑いと共に大人しくベンチに引っ込んだ。

1番バッターはもちろんサニア嬢。堂々とホームラン宣言をして、バットを構えている。
さて、どんな球を投げるべきか。ポコは直球のサインを送っている。
この人に真正面から勝負を挑んで良いものか。
カーグは少し悩んだが、振りかぶって1球目を投げた・・・!
第20話、グエンワイヴァー
カーグ(手強いのが来たな・・・場合によってはあの球を使うか!)大きく振りかぶるカーグ。
身構えるサニアに、カーグは様子見の直球を放った。「もらった!」サニアのバットがうなる。
しかしバットはボールから100センチほど離れ・・キャッチャーの後頭部に・・直撃した。
「ふっ!私の勝ちね!一塁に進ませてもらうわ」倒れたポコの頭をふんずけるサニア。
「・・・・ちょっとまて。野球で勝負と言ったよな?」「あら?野球って格闘技じゃないの?」
カーグは本日100度め程のめまいを感じた。この女が本気にしろ確信犯にしろ、まともな
野球試合にならないのは確実となった。俺は帝国と戦わなければならないのに、何やってんだ?
サニアが一塁にのんびり到達しようとしたところに、ようやく目を覚ましたポコが
慌てて送球した。チョンガラはその球をキャッチしようと手を伸ばした・・が、
その手は空をつかんだ。エラーだ!すかさず走り出すサニア。
カーグ「なにやってんだ!二塁に送球・・・」その言葉は、股座を押さえてのた打ち回る
チョンガラを見た所で途切れた。どうやら、あらぬ所でボールをキャッチしてしまったようだ。
この後サニアがホームイン、続くシュウとエルクは無経験ゆえか変化球を全く打てず
(無経験のキャッチャーも捕球が大変そうだった)三振に終わったが、カーグは一回にして
打点を許してしまった。
チョンガラ「なっさけないのうー!じゃがドンマイじゃ!わしが付いておれば百人力だしな!」
カーグ「・・・・・おい、この馬鹿をどっかその辺の底無し沼にでも突き落として来い」
アンリエッタ「奇遇ですわね・・・もうやり始めてましてよ」
第21話、tani
1回の表を終わって1ー0でサニアチームのリード。カーグ達は国民になってしまうのか!?
カーグチームの攻撃です!トップバッターはルッツ!!すばやさを活かせるか!?
対するピッチャーはなんとサニア!!
サニア「フッ、雑魚どもが。私の魔球であなたたちが私の国民になることを教えてあげるわ!!」
魔球!?カーグチームに嫌な戦慄が走る。奴は野球をやったことがあるのか!?それとも・・・
サニアの放ったボールは、ルッツの顔面を捉えていた。
サニア「まだまだ!もっと出てきなさい!!」
カーグ「・・・ダメだ。あいつ野球を格闘技だと思ってたからなあ」
ふらふらしながらも1塁についたルッツ。
2番はようやく底無し沼から出てきたチョンガラ!
サニア「さっきのは小手調べよ。今度はただじゃすまないわ」
カーグ「またなんかやるつもりみたいだな」
ポコ「これじゃ何人いても9回まで出来ないよ」
カーグ「でもデッドボールなら避ければボールになる。4回避ければベースに進めるぞ」
シャンテ「そうか!振らないで避ける事のみに集中すればいいのね!」
チョンガラ「わかったわい」
サニアに対峙するチョンガラ。サニアは不気味な笑みを浮かべている。
そして今度はまっすぐチョンガラの足に向かってボールを投げた!
そして・・・チョンガラの足元で落ちた。それは大きな爆弾だったのだ。
大爆発に巻き込まれるチョンガラ。彼の生死は!?(続く)
第22話、軽犯罪組織
爆弾を投げられたチョンガラ。しかし良く見ると、彼は爆弾をキャッチしていた!
シャンテ「あまりに使えないからブレスレットで受けレベルを上げたの」ポコ「いいのかなぁ・・・」
爆弾を天に掲げるチョンガラ。ぴろりろりーん!「大きな爆弾(点火済)を手に入れた!」
「・・・・・え?」嫌な予感を感じたチームメイトの目の前で、爆弾が火を吹いた。
爆風で一塁まで吹き飛ぶチョンガラ。「あ、あの欲深オヤジ・・あんなものまで欲しがるとは・・」
カーグ「シャンテさん、代走だ。オヤジに代わってテオ」シャンテ「チョンガラは応援に廻すの?」
カーグ「いや、今度は谷底にでも蹴落としてきてくれ」
続くバッターはポコ。このチームでは、まだ彼でさえ腕力のある方である。
サニア「ふん!あんたとはね!これは正攻法でも楽勝かしら!?」
と言いつつサニアが投げたのは、「すごいアイテム」。・・・・・今までで一番ヤバイ代物である。
「う・・・うわああああああぁっ!!!!」フル改造のスコーピオンテイルで迎え撃つポコ。目を閉じちゃってます。
フレイルのヘッドのひとつが、投げられた袋をかすめる。布が破け、中身の粉末が辺りに立ちこめた。
「ど・・・どうなったんだ!?」煙が晴れると、キャッチャーのイーガが昏倒していた。ポコは無事なようである。
ポコ「はあ、念のため懐にクラヴィスの本を入れといて良かった」
カーグ「サニア!キャッチャーが倒れた場合は出塁だったな?」
サニア「うっ・・・解ったわよ!・・・イーガ・・・ち、私が見込んであげたのに使えないやつね・・」
結局キャッチャーはグルガに交代。回復魔法禁止なので、イーガはベンチに横たえられた。
しかし、彼の後頭部の無数のタンコブに気付く者はいなかった。
ポコ「・・ごめんね・・・イーガ・・・・」
第23話、ガイア
カーグは恐る恐るバットを構えた。
今までの3人を見ても、ロクな事が無い。
自分も・・・等とは、考えたくもなかった。
「家具!特別ルールよ!アンタからアウトを取ったら、この回は終了させて貰うわ!」
サニア嬢が、一球目を投げた!
「う、わあああああ!」
ピンクい、ぬめぬめした物体(正式名称:ぬるぬる)が投げられた!
ガーグは思わずバットを振りまくって、ソレを叩き落とした。
「ストライク!」
「さあ、続けて行くわよ!」
今度は、ピンクい、ねばっとした物体(正式名称:ねばねば)が投げられた!
「く、来るなああああ!」
カーグは、またしてもバットを振ってしまった!
「ストライク!」
「これで最後よ!」
サニア嬢が、何か入っているツボを投げた!
カーグは、ここで諦めるわけにはいかなかった。
俺は、打倒・帝国を目指して来たんだ!ここで諦めるわけには!
「ええい、こうなったらヤケだ!テコンドー打法〜!!!」
カーグのバットが下段から上段に掛けて緩やかに弧を描いた!
パリィィィン!
「っく、臭っ・・・!!!」
中身はなんと、一夜漬けだった!
「オーッホッホ!ツボが全壊したんだから、アウトよ!チェンジ!」

1回裏は終了。1−0のまま、試合は2回表へと続く・・・。
第24話、tani
カーグ「サニア!!そっちがその気ならこっちも行かせてもらうぜ!!」
5番打者はグルガ。2回表始まって1−0でサニアチームの有利。この状況でどう出る!
カーグ「いくぞ!テコンドーボール1号!!」
説明しよう。カーグはテコンドーの修行をしている間に自分に特殊な力があることに気がついた。
その力を野球とかけ合わせる事で様々な必殺ボールが投げられるのだ!
何号まであるのかは不明だが今投げた1号は・・・
バシッ!!ストライクーー!!
グルガ「球が・・・3つになった!?」
サニア「今のは!?」
エルク「火球だ!ボールと同時に火球を放つ事で3つに見えるようにしてるんだ!」
何も出来ずにアウトになるグルガ。6番イーガは当たったもののゴテゴテで同様にやられた。
7番はトッシュ!!
トッシュ「俺にあの程度の小細工は効かねーぜ。」
カーグ(たった二者で見切っただと!?)
カーグに冷や汗が出た。野球経験者でも困難な見切りができただと!?嘘か!?それとも・・・
トッシュの自信から嘘とは思えない。しかし投げていいものか・・・
カーグ「・・・ならテコンドーボール2号を使うまでだ!」
第25話、軽犯罪組織
カーグは帽子を軽くかぶりなおした。キャッチャーへの切り札その一のサインである。
トッシュ「なにやってんだ!さっさとなげやがれゴラァ!」 
ポコ「ちんぴら・・・」 トッシュ「なんかいったか!?」 ポコ「な、何も・・(ほんとに通用するかなあ・・・)
カーグは大きく振りかぶった。構えるトッシュ。
ポコ「あっ!!UFO!!」突然キャッチャーがあさっての方向を指差した。
トッシュ「アホか!この年でそんな手に引っ掛かるかよ!」
ポコ「・・・が美味しそうなお酒をばら撒いてる!!」
トッシュ「な・・・何いいいいいいィッ!?どこだ!?どこだどこだどこだッ!!?」
カーグ「今だ!!」カーグは速球を素早く放った。 「ストライーク!」
トッシュ「て・・てんめえらァァッ!!よくも、よくも騙しやがったなぁぁっ!!」
ポコ「わわわ、ご、ごめーん!まさかほんとに引っ掛かるほどバカだなんて・・・」トッシュ「なんだとぉぉぉ!?」
カーグ「ほら、二球目!」ばしっ。 「ストライーク!」  
トッシュ「こ・・!こんの野郎ども・・!キレたぜ!桜花雷爆・・・」ばしっ。「チェーンジ!」
トッシュ「だあああーー!!」  サニア「・・・フッ・・・。やるわね・・・」 エルク「あれがか?」
その後、ベンチへ戻っていくトッシュを見るチームメイトの目は、どこか冷ややかだった。
カーグ「よし、いけるっ!次の回もこの球で・・」ポコ「絶対嫌だからね」

次回、家具チーム二回目の攻撃
第26話、ガイア
 −2回裏−
リーザ「次は私の番ね・・・さぁ、行くわよ!」
サニア「ふふ、女同士のバトルに小細工は無用ね!正々堂々、直球で勝負よ!」
サニアは思いっきり振りかぶって球を投げた。
ヨナン(審判)「ス、ストライーク!」
サニア(Lv816)が投げた球は185km/hを記録した。
サニア「オーッホッホッホ!打てるモンなら打ってみなさいな。続いて行くわよ!」
サニアの第2球は、だが、リーザが「えいっ」と振ったバットにヒットした!
ボールは右中間に抜けた。
サニアも、サニアチームの面々も一瞬、呆気に取られてしまう。
サニア「な、何やってるの、さっさと球を取りなさい!」
野手がモタ付いている内に、リーザは1塁に辿り付いた。
リーザ(Lv1000)「まだ、足手纏いかなぁ・・・?」
カーグ((さすがLv1000・・・。十分イケテルっす!!!))

ゲームバランスを崩す、ドーピングによるレベルアップ。
そして、それは試合の行方を左右する、重要なカギなのだった。。。
第27話、イージス・ファング
サニアチームは、一転して大ピンチになっていた。リーザはおろか、他の家具チームメンバーも
ほぼみんなLv1000であると言う事態が発覚したからである。乱打された上に
スタミナ不足のサニアは、限界に来ていた。現在9対0!!
サニア「くっ、なんてこと・・それもこれもドーピングのせいよ!見てなさい!
今メモリーカードを差し替えて来て、バランスを戻して、見返してやるわ!」
そう言い放ち、彼女はマウンドからいずこかへ走り去った。急にしんとする場内。
ルッツがはっとしたように言う。「なあ、サニアが居なくなった訳だし、俺達さっさとずらかった方がいいんじゃねえ?」
シュウ「確かにな。利害の一致した結論だ」 エルク&トッシュ「?・・・???」
シャンテ「じゃあ、急いでお開きにするわよ!サニアが戻ってくる前に、引き払いましょう!」
カーグ「ちょっと待ったあ!!」 ポコ「わ!?び、びっくりした・・・・な、なに?」
カーグ「一度始めた試合を中断するなんて、どういう事だ!?これは野球に対する冒涜だ!!」
ポコ「ぼ、冒涜って・・・・第一誰も聞いてないよ、それ以前にみんな帰り始めてるし・・・」
カーグ「うるさい!スポーツこそ全て、敵前逃亡は銃殺だ!勝つ事に意味があるんじゃないッ、
闘う事に意味があるんだ!さあ、明日に向かって、皆で六甲おろしを斉唱だ!!」
ポコ(だ、ダメだ、日本語が通じてない!!・・・・てゆーか阪神ファン!?)
サニア「待たせたわね!あのいまいましいメモリは破棄したわ!今一度勝負・・って何よこれ!?他の奴は!?」
ルッツ「やべっ、逃げ遅れた!?」 サニア「逃げたですって!?くっ、見てなさいよ・・・まあいいわ!
家具!こうなったら一対一で勝負よ!!」  カーグ「望むところだ!!」
ルッツ「ヒートアップするとあの人格になるのか?」 ポコ「また変な人・・・」

まさかの野球終了!!そして遂にサニアと直接対決!!そしてカーグのテコンドーが遂に発動する!!
第28話、軽犯罪組織
「行くぜ!テコンドーの妙技、見せてやる!」カーグは素早く踏み込んだ。
ルッツ「テコンドーって、キックで戦うやつだよな?」ポコ「うん、パンチとかはダメなんじゃなかったかな。
あと確か下半身への攻撃もダメなんだ。K−1とかで人気あったかな?」ルッツ「K−1ってなんだ?」
次の瞬間、カーグの腕がありえない長さに伸び、サニアのガードにラッシュをかけだした。
カーグ「食らえ!テコンドー!フリッカージャーブ!!!」 ポコ・ルッツ「えええええええーー!!?」
カーグ「肘の間接を外してリーチを伸ばす!その痛みはテコンドーの力で和らげる!!」
ルッツ「なんだよテコンドーの力って!!」 ポコ「それ以前に、それは本当にテコンドーなの!?」
サニア「強いわね・・でもこれはどう!?受けなさい!シャッフルショット!!」
カーグ「なんの、中国三千年のテコンドーの歴史に不可能は無い!!テコンドー・フィィィルド!!」
カーグが両拳をクロスさせると、彼の周りに半透明の膜が現れ、呪符を弾き返した。
サニア「な、なんですって!?ここまでの力とは・・エルク以上だわ!!」
ポコ「それはそうとして中国って・・やっぱあれはテコンドーじゃなかったのか・・・」ルッツ「中国ってなんだ?」
第29話、tani
互いの攻撃は熾烈を極め、ともに手痛いダメージを受けて両者共に倒れていた。
カーグ「はあ・・・はあ・・・」
サニア「な・・・なかなか、やるじゃない。でも・・・これで終わりにしてやる!!」
サニアは魔術の構成を編む為の精神集中に入った。すると・・・
カーグ「な、なんだ!?森が・・・消えていく!?」
サニア「言ったはずよ。この森は私の結界。森なんて存在しない。
    この攻撃のために結界に費やしていた魔力を解き放ち、一転に集中したのよ!」
カーグ「なるほど。全ての魔力を固めて相手にぶつける技か。面白い!!」
カーグは持っていた剣を取り出した。普通は使わない、大技を繰り出す為に。
カーグ「俺も受けて立つぜ!!テコンドーと我流刀殺法を組み合わせた
    最終奥義のこの技で!!」
じつはこの技はまだ未完成だった。練習では何回か成功している。しかし実戦では
これが初めて。練習でも4,50%の確立のこの技!はたして!?
ポコ「どうでもいいけど森が消えたからもう間違いなく脱出出来るんだよね。」
ルッツ「それもそうだな。戦いに夢中みたいだし、俺達帰っても問題なさそうだな。」(続く)
第30話、軽犯罪組織
カーグ「テコンドー!コズミックスライサァァァーーーーー!!!」
サニア「究極呪術!!トータルアニヒレーション!!」
両者の究極奥義が発動した。互いに一気に間合いを詰める二人。
その間にチョウチョを追いかけているチョンガラが割り込んだのは、激突のコンマ一秒前だった。
轟音と共に閃光が視界を埋め尽くす。光が消えたときそこにあったのは、カーグとサニアの姿、
そして黒こげのチョンガラだけだった。
サニア「強いわね・・一つ質問に答えてもらうわ。これほど強いあなたが倒そうとしている「帝国」って何?
カーグ「・・最近急激に版図を拡大している国家だ・・俺はやつらに帰る所を奪われた!」
サニア「・・・一人で戦う気?」 カーグ「なんだって?」カーグは猛烈に嫌な予感がした。
サニア「一人で戦う気かって聞いたのよ。あんた一人じゃ、出来る事も限られるでしょう」
カーグ「あ、いや、俺は・・一人の方が性に合ってるし、それに」
サニア「決まりね。私も同行してあげるわ。力不足とは言わせないわよ!」
カーグ(こりゃ断るだけ無駄か・・・) サニア「行きましょう。帝国は待ってはくれないわ」
(利用し甲斐のあるやつね。帝国とやらを倒させて、領土はそっくり私がいただきよ!)
こうして、邪気を放つ女サニアと優等生ヨナンが仲間になった!

ルッツ「行けども行けども沼地ばかり・・・」  ポコ「ここさっき通ったよね・・」
ルッツ「だぁーーーーーーー!!帰れなくなっちまった!!」
彼らがサニアたちに捕獲・・もとい救出されたのは、それから二日後の事だった。


戻る