リベール通信第7号

【特集】3ヶ国の不戦条約 ついに調印
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◆不戦条約 調印の瞬間◆
 記念すべき調印式はアリシア女王陛下による不戦の
誓いで幕を開けた。立会人であるカラント大司教の見
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不戦を誓う女王陛下
守る中、女王陛下、帝国・共和国
の両全権大使が条約に署名。3ヶ
国による不戦条約はここに現実の
ものとなった。
 《百日戦役》から10年――女
王陛下が一貫して推進して来られた融和外交が、1つ
の大きな実を結んだ瞬間であった。

◆調印を見守った各国来賓◆
 帝国皇帝ユーゲント陛下、ロックスミス共和国大統
領の直接のご列席はなかったものの、謁見の間には各
国要人が集い、条約への注目の高さを改めて示した。
 片隅の記者席には小誌を始め内外の通信社が集結。
正装に身を包んだ列席者をカメラの砲列で出迎え、歴
史的な調印をフラッシュの嵐で祝福した。

◆新型エンジンのサンプル贈呈◆
 調印式の最後には帝国・共和国の双方に新型エンジ
ンのサンプルが贈呈された。女王陛下は「技術は独占
するものではなく共有するもの」と改めてご自身の理
念を述べられ、新しい技術が3ヶ国で平和に利用され
ることを願う言葉で式典を締めくくった。

◆不戦条約と3ヶ国の未来◆
 不戦条約の効果を疑問視する声は依然として内外に
くすぶっている。しかし、以前に小誌が指摘したよう
に今回の条約の意義はエレボニア、カルバード双方に
対話の機会を与えた点にある。懐疑派諸氏のご意見通
り、条約を破るための口実は無数にある。条約の上に
あぐらをかくことなく、それを出発点として両国との
交流を活発化し、互いの理解を深めること――それこ
そが真の安全保障ではなかろうか。今回の不戦条約の
締結は、平和へと続く道の出発点に過ぎない。

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【社会】ロレント地方で濃霧が発生
 一昨日の早朝から昨日午後にかけ、ロレント市周辺
で極めて濃い霧が発生。定期船が丸一日出港を見合わ
せるなど、交通を始めとした市民生活に大きな影響が
出た。これほどの濃霧は同地の記録にもなく、住民た
ちも突然の自然のいたずらに困惑した様子だった。