リベール通信第9号

【特集】新生王国軍 その変革に迫る
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◆変化した王国軍◆
 『竜捕獲作戦』においてはオブザーバーとして遊撃
士を作戦に同行させた王国軍。何かにつけてギルドと
の連携が取り沙汰されていたかつてと比べれば、明ら
かにその体質に変化が起きつつあるようだ。
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カシウス准将
 今、王国軍に何が起きているのか?
組織再編で中心的な役割を担ってきた
カシウス准将に焦点を当て、改革の背景
と成果に迫った。

◆組織改革の原点◆
 組織の再編にあたり、カシウス准将には当初からひ
とつの理想があったと言われる。《百日戦役》で自身
が率いた独立機動部隊である。
 「独立」と銘打たれている通り、この部隊は小規模
ながら単独での作戦行動が可能な編成をとっていた。
開発されたばかりの軍用艇を用い、帝国軍の背後に回
りこむことで敵の戦線をかく乱。王国内部に侵攻して
いた帝国軍を分断し、戦局を逆転する契機となったこ
とは周知の通りだ。小規模であるがゆえの各部の連携
の緊密化、その結果としての戦果(所期の目的)の最
大化――カシウス准将の念頭に、当時の戦訓があった
ことは想像に難くない。

◆浸透する理念◆
 事実、王国軍各部では准将の理念に沿った改革が浸
透しつつある。冒頭で挙げた『捕獲作戦』の経過は、
その好例だろう。国境師団、飛行艦隊、王室親衛隊と
指揮系列の異なる部隊が集まったにも関わらず、状況
の変化に合わせて編成は柔軟に変更された。さらに作
戦が失敗した後に、現地指揮官の判断で遊撃士への協
力が要請されたことも特筆に値する。正規軍としての
面子にこだわっていた王国軍は、もはや過去のものな
のかもしれない。

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【速報】「紅蓮の兵士」 各地で目撃相次ぐ
 リベール各地から「所属不明の兵士」を目撃したと
の報告が相次いで寄せられている。問題の兵士たちが
鮮やかな赤い鎧を着ていることから目撃者の間では「
紅蓮の兵士」と呼ばれており、飛行艇を使って活動し
ているとの未確認情報もある。王国軍も警戒を強めて
いるが、噂や憶測に惑わされないよう市民に注意を促
している。

【速報】王国軍 警戒態勢を一段階引き上げ
 所属不明の武装集団についての報告を受け、軍作戦
本部は緊急に警戒態勢の引き上げを決定。遠隔地の拠
点は事実上の臨戦状態に入るため、街道の交通は控え
るよう勧告が出された。作戦本部は情勢の推移を慎重
に見極める方針だが、レイストン要塞駐屯部隊では五
大都市への展開の準備が進んでいるという。情報が錯
そうしているが、読者諸賢にはくれぐれも冷静な行動
をお願いしたい。