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『大地が実りを忘れしとき、山は海を越え、人々のなげきがこだまする』 20年ほど前、テグラのシャリネに立ち寄った白き魔女がそう言い残したそうだ。 尚、テグラの洞窟の中で泥炭が採れると教えたのも白き魔女らしい。これまで島民の生活は漁業のみに支えられていたが、泥炭が採れることがわかって、漁業以外でも暮らせるようになった。 メナートでは不作の原因が魔女の呪いであると言う者もいる。だが、同じメナートでもネガル島では、泥炭の採掘法を伝えたとして感謝されている。謎だ。 ネルバにもこれと同じ言い伝えが残っている。同一の事件が起こることを示唆しているのだろうか? ネルバでは、もうひとつ言い伝えを見つけた。 『災いの山は海からあらわれ、都をガレキと化す。』 尚、この白き魔女の言葉は、アンビッシュの国の方でも同じものが残されている。 テュエールで老婆に白き魔女の名を教えてもらった。 白き魔女の名がゲルドだとわかった。ゲルド・・・何と哀愁を秘めた響きだろう。 |
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ダイスの近くの寒村に毒沼があるが、その沼ができたのが白き魔女の呪いだと言う噂もある。白き魔女は悪い魔女なのか・・・。 スラムの老婆よりゲルドの年格好を聞いた。ゲルドの年は18くらいだったそうだ。仮に18歳だったとすれば、現在は38か? う〜ん、ぜひ会ってみたいものだ。 |
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カンドマスターのマギサは5歳のときにゲルドと会い、魔法の正しい使い方や、人との接し方、予言の受け止め方などを教えてもらったそうだ。ゲルドはどちらかというと、チャッペル系の魔法が得意だったらしい。 アンビッシュには白き魔女について書かれた本がある。 《白き魔女の言葉》 面倒だが、ここに全文を書き写す。 彼女の名はゲルド。ティラスイールをあまねく歩き、不吉な言葉を残して消えた。まだ若く、二十歳にも満たない娘は、その白銀の髪ゆえに、いつしか人々の間で白き魔女と呼ばれるようになった。 『災いの山は海からあらわれ、都をガレキと化す。』 メナート東海岸沿線から、アンビッシュ全土に残るゲルドの言葉である。学者たちは海からあらわれる山を、地震による新島の発生と解釈している。 『大地が実りを忘れしとき、山は海を越え、人々のなげきがこだまする。』 ほぼ、メナートの全土に残る言葉。ここでも山が元凶として語られているが、前者の山とは違い、解釈が不能である。 尚、神秘学者の間では、これらを全く別の視点から解釈する者もある。2つの言葉に登場する山は同一のもので、海からの巨大生物襲来と解釈している。 |
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ウドル国地方には、まだ白き魔女のメッセージを確認できない。だが、ウドルにはシフールのシャリネがある。きっと、何か残しているはずだ。 追加。シフールで情報を入手。 『迷いの森はシフールの風を受けてこずえを揺らす』 そうシフールで白き魔女が言ったらしい。 |
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オルドスでは白き魔女は言葉を残していないようだ。引き続き調査が必要。 | ||
フュエンテ国には白き魔女のことらしき、旅の魔女が登場する記録がある。 《ルピナス湖のほとりで》 面倒だが、ここに全文を書き写す。 ルピナス湖の湖畔に広がるフュエンテの国は、南北が2つの地区に分けられている。 北は兄のエネトン王。南は弟のキャラックがそれぞれ治めている。 もともとは北にあるハイゼンの城を首都として治めていたのだが、双子の王子の誕生を機に、ホルクにも屋敷を造り、国を別った。2人の王の力による、新しい国造りを願ったのだ。 果たして、この行為を嘆きと受け取ったのか。旅の魔女が残した言葉がここにある。 『母が血を分かつのは、国を別つためではない。』フュエンテの将来を危惧する言葉にも思える。 |
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ギドナは未確認。引き続き調査が必要だ。 | ||
ジョアンナの証言より。祖父デュルゼルの又聞き。 『表情のない兵士たちが国境を越えるとき、呪縛に囚われた王はもはや力を失い、海も山も、やがてはすべて死に絶える。異界の女と星を操る男に災いの波は引き寄せられるだろう。』 なんと不吉な予言だ。これが白き魔女ゲルドの最後の予言とは。引き続き調査が必要だ。 |
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古来よりティラスイールにはシャリネと呼ばれる5つのホコラがある。 水を治めるディーネ、地の支柱テグラ、炎の守護イグニス、風を司るシフール。そして、4つのシャリネを統べる、空のオルドスである。 それぞれ魔法の鏡が安置され、ラグピック村など一部の地域に残る成人の儀式の巡礼地となっている。 魔法の鏡は大昔からあったものだが、もともとは魔女や魔法使いが魔法伝授の場として利用していたもののようだ。 現在では彼らの来訪はない。なぜ、彼らはシャリネを訪れなくなったのだろうか? 人が魔法の本質を理解せず、単なる呪文として使い出したことに起因するのだろうか。 ともあれティラスイールに散らばる5つのシャリネは彼らと深いつながりがあるに違いないだろう。 |
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ティラスイール全土で魔女の名のつく地名は大きく目立つものでも3ヵ所ある。魔女の海、魔女の島、魔女の踏み石がそうだ。 魔女の海 フォルティア、メナート、チャノム、ウドル、ギドナの海岸線に面する内海を差す。魔女伝説の多くが、この内海より始まることから名がついた。 魔女の島 魔女の海のどこかに、魔女の島が存在すると言われている。人間でそこに行き、無事に戻ってきたのは、オルドスの開祖オルテガだけらしい。 魔女の踏み石 三都橋の中島を魔女の踏み石と言う。三都橋ができる前、魔女がこの中島を踏み石にして、チャノム側からアンビッシュ側に渡ったことが由来。 |
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メナート国のネガル島でしか採れない宝石。ネガル島のテグラの炭坑深くある泥炭の沼でアコヤ貝を養殖して作る。 製法伝授に白き魔女の関与も十分に想像される。宝石の価値は非常に高く、その輝きに魅了される者も少なくない。だが、収穫時期をあやまると爆発物に成長してしまうという2面性を持っている。 一説によれば、真紅の炎の美しさの秘密は、宝石そのものが有する精神的な浄化作用の影響により見る者の心を奪うのではないかと言われている。 |
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ここに書き示すのは我が良心。もし、この手帳を拾った人は見ないで返してね。 借金リスト ゴッチ 5000ピア也 ドッチ 3400ピア也 アッチ 4600ピア也 返す気はあるのだ。 このさい、罪の意識は考えないようにしよう。うん、それがいい。 |