本棚の本
『いにしえの民を訪ねる』
デュシス地方のドークス沖にある真実の島。
そこには『青の民』と呼ばれる古代人の遺跡が眠っている。

『青の民』についての文献はほとんど残されておらず
今ではその名を知るものすら少ない。

分かっていることも、ごくわずかで
彼らが今のエル・フィルディンをしのぐ高度な文明を築いたこと
その後いずこともなく姿を消し去ったことのみである。

彼らが姿を消し去ったのは
ガガーブ暦が始まる前後であったとされているが
それも確証のあるものではない。

かつてガガーブ周辺で強権を誇った
騎馬民族、『赤の部族』の文献の一節に
『青の民』について記されている。

それによれば、彼らが音の作用を利用して
強大な力を扱ったと記されているが
それ以上のことはやはり不明である。

今では真実の島などの遺跡に
その高度な文明の面影をうかがい知るのみである。