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《囚人サノックの日記》
今日もレオーネのバイオリンが聴こえた。
僕は誰にも見つからないように
ほえほえ鳥の声でレオーネに合図した。
レオーネはリクエストにこたえて
すてきな曲を弾いてくれた。
僕は故郷の村を思い出して泣いた。

レオーネはたったひとりでこの上の断崖にいる。
兵隊は崖にクサビを打ちつけて足場を作り
レオーネをてっぺんに置き去りにすると
クサビを引き抜きながら降りていった。
僕はクサビを集めることにした。
誰にも見つからないように・・・
・・・そうだ、女神様に守ってもらおう。