1、キツネチョボの歴史
キツネチョボは基本的にチョボ一と同じゲームである。江戸時代から明治時代に流行したようであるが詳細は不明である。ただし後述する東南アジアの博打と酷似しているので、その影響を受けている可能性はある。
2、道具
中を六つに区切られた紙または布、または地面に直接四角を描いて、その中を六等分し1から6までの数字を書いておくのはチョボ一と同様である。違うのは3個のサイコロを使用する。
3、基本のルール
まず親を決め、次に子は1から6までの数字が書かれた部分に賭け金を置く。複数の数字に賭けてもよい。金額の制約その他はチョボ一と同じである。全員が賭け終わったら親が3個のサイコロを振る。サイコロの出た目に賭けた者が勝者であるが、3個のサイコロなので配当は以下のようになる。
1個のサイコロの目が賭けた数字と同じ場合、配当は1対1
2個のサイコロの目が賭けた数字と同じ場合、配当は1対3
3個共サイコロの目が賭けた数字と同じ場合、配当は1対5
キツネチョボには親だけに適用される特殊ルールがある。親が4・5・1、または3・2・6という目を出した場合は親の総取りとなる。これを「カッパギ」と呼び、この場合はテラ銭を親が支払う。なお賭場のテラ銭は親が勝った場合利益の1割、子が勝った場合は利益の5分が一般的であったという。
このキツネチョボは東南アジアを中心に広く遊ばれており、紙とサイコロにはそれぞれ数字の代わりに海老、蟹、瓢箪、貨幣、鶏、魚などの絵を描いてあるのが特徴的である。下の写真は中国南部で遊ばれている「エビカニ」。
エビカニの配当は1個のサイコロで1対1、
2個で1対2、3個で1対3と極悪
なおキツネチョボとは別の賭け事にキツネというものがある。チョボ一とキツネチョボの中間的な博打で、これは2個のサイコロを振る。配当は1個のサイコロの目が賭けた数字と同じ場合1対3、2個のサイコロの目が賭けた数字と同じ場合は1対4が一般的である。
このキツネには特殊ルールがある。あらかじめ自分の目を二つ登録しておき、親の時その二つの目が出れば無条件に総取りとなる。