1、オールの歴史
トランプを使うゲームなので比較的最近に成立したものと思われる。阿佐田哲也の小説にも登場するから昭和中期以降のゲームかもしれない。
博打としては単純な手慰みであるから賭場の時間つぶしなどで遊ばれたものであろう。
2、道具
トランプカード52枚を用いる。
3、基本のルール
カードの数字はA、2、3、~Q、Kの順である。KとAはつながらない。
まずディーラー(配り手)を決め参加者全員がアンティ(場代)を場に出す。ディーラーは左の人から1枚ずつカードを伏せて2回配る。残りは山札として場の中央に置く。勝負は配られた2枚のカードの数字の間の数字のカードを山札から引いてきた者の勝ちとなる。ディーラーは1回の勝負が終わると次の者に順に廻る。
ディーラーの左の人からスタートする。自分のカードから判断して間の数字のカードを引けると思えば、場にある金額以内アンティ以上の範囲で賭け金を宣言し、その額を場に出す。成功すれば場から賭け金と同額を得る。場にある全額を賭ける場合は「オール」と宣言する。同じ数字や連続数字のカードを配られて間のカードを引くのが不可能な場合は降りる。
オールが成功したりして場の賭け金がすべて無くなれば参加者は全員またアンティを場に出す。オールに失敗したり全員が失敗すると場の金額は倍増して熱い戦いとなる。
[補足]
賭け金を出してカードを引く前に手持ちカードを公開すると場が盛り上がる。
降りるのにアンティ分を支払うというルールもある。この場合カードを投げてもよいし、カードを持っていれば、誰も成功せずにもう一回順番がまわってきたときに再度挑戦する権利を得る。