作品名 | 対応機種 | 価格 | 発売年度 | 備考 |
太平洋の嵐 | PC-9801 E/F/M/VF/VM/VX/UV/UX/VA | 12800円 | 1987年 | HDD非対応 |
太平洋の嵐DX | PC-9801 F/M/VF/VM/VX/UV/UX/VA | 12800円 | 1988年 | HDD非対応 |
太平洋戦記 | Windows 95/98/Me | 14800円 | 1997年 | CD-ROM版 |
太平洋の嵐2 | セガ・サターン | 6800円 | 1997年 | |
太平洋の嵐3 | Windows Me/2000 Professional/98/95 | 9800円 | 2001年 | CD-ROM版 |
解析したデータはセーブデータです。太平洋の嵐3をインストールすると、プログラムがコピーされますが、そこにセーブデータも格納されます。フォルダ構造は以下のようになっています。
例えばCドライブにインストールした場合
c:\Program Files \SSA \太平洋の嵐3
最後の太平洋の嵐3のフォルダ内部に SAVE00.DATから SAVE99.DATまでの100個のセーブデータファイルがあります。
このうちの任意のファイルを編集するのです。
なお、ここで扱うのは太平洋の嵐3発売後にメーカーから提供された修正プログラムを用いて元のプログラムを修正している場合のセーブデータです。セーブデータの形式は修正していなくても変わらないかもしれませんが、一応修正プログラムを利用してください。
例えば東京の根拠地データは図のようになっています。
このデータについて各アドレスの意味を以下に示します。
アドレス | 図の数字 | 意味 | 備考 |
EAB7 | 00 | 支配国 | 00:日本、02:米国、04:英国、05:ソ連、06:中国 |
EAB8,B9 | E8 03 | 平地 | |
EABA,BB | 2C 01 | 飛行場 | |
EABC | 03 | 工場種別 | 00:なし、01:精錬所、02:製鉄所、03:精油所、04:人造石油、05:航空機、06:弾薬工場、07:造船所 |
EABD | 04 | 資源種別 | 00:原油、01:鉄鉱石、02:石炭、03:ボーキサイト、04:食料、0D:なし |
EAC1,C2 | AF 1F | X座標 | |
EAC3,C4 | 2C 0B | Y座標 | |
EAC5~EAD5 | 根拠地名 | この場合は東京 | |
EAD6,D7 | EC 2C | 泊地 | この場合は11500 |
EAD8,D9 | 00 00 | 在泊船数 | この数字はあまりあてにならない |
EADA,DB | 84 03 | 現在工場能力 | 最大工場能力は最後(EC96)にあります |
EADC,DD | 2C 01 | 資源生産量 | この場合は300 |
EAE0 | 00 | 防御施設 | この場合は 0 |
EAE1 | 19 | 戦闘部隊数 | この場合は25部隊 |
EAE2 | 02 | 設営部隊数 | この場合は2部隊 |
EAE3 | 02 | 整備部隊数 | この場合は2部隊 |
EAE4 | 44 | 航空機コード | 航空機コード表を参照してください。この場合は99双軽 |
EAE5,E6 | 27 | 稼働機数 | この場合は39機 |
EAE7,E8 | 00 | 整備1の機数 | |
EAE9,EA | 00 | 整備2の機数 | |
EAEB,EC | 00 | 整備3の機数 | |
EAED,EE | 00 | 整備4の機数 | |
EAEF,F0 | 00 | 整備5の機数 | |
EAF1,F2 | 00 | 整備6の機数 | |
EAF3~EBD3 | 以下同様に、根拠地に存在する航空機とその数が16個続きます | ||
EBDC~DF | F8 77 08 00 | 原油 | 根拠地に備蓄されている量。この場合は555000 |
EBE0~E3 | 90 D0 03 00 | 鉄鉱石 | 〃 。この場合は250000 |
EBE4~E7 | 00 00 00 00 | 石炭 | 〃 。この場合は0 |
EBE8~EB | 00 00 00 00 | ボーキサイト | 〃 。この場合は0 |
EBEC~EF | F2 03 00 00 | 食料 | 〃 。この場合は1010 |
EBF0~F3 | 00 00 00 00 | 鉄 | 〃 。この場合は0 |
EBF4~F7 | 00 00 00 00 | アルミ | 〃 。この場合は0 |
EBF8~FB | E8 03 00 00 | 弾薬 | 〃 。この場合は1000 |
EBFC~FF | F0 CC 01 00 | 重油 | 〃 。この場合は118000 |
EC00~03 | 90 7E 00 00 | ガソリン | 〃 。この場合は32400 |
EC04,05 | 00 00 | 連度1、この場合は0 | |
EC06,07 | 10 00 | 〃 | 連度2、この場合は16 |
EC08,09 | 10 00 | 〃 | 連度3、この場合は16 |
EC0A,0B | 10 00 | 〃 | 連度4、この場合は16 |
EC0C,0D | 00 00 | 爆撃機搭乗員数 | 連度1、この場合は0 |
EC0E,0F | 09 00 | 〃 | 連度2、この場合は9 |
EC10,11 | 09 00 | 〃 | 連度3、この場合は9 |
EC12,13 | 09 00 | 〃 | 連度4、この場合は9 |
EC96,97 | 84 03 | 最大工場能力 | この後のEC98からは次の根拠地データ |
【開発】
科学技術はDFE8E付近からあります。すぐ下に航空機の開発部分があり、各航空機名が並んでいますから見つけやすいでしょう。下の図の赤色のアンダーラインの部分です。
まず最初に日本の磁気魚雷、VTヒューズ、レーダー、液化石炭の順に開発数値が2バイトずつ並んでいます。この数値を書き換えればレーダーの開発をいきなり500以上にできます。
次にDFEAA(DFE8Eから29バイト目)から1バイト毎に開発に割り振られる数値が続きます。最初は磁気魚雷で以下順に並びます。
【航空機開発】
DFEB8付近から開発されている航空機のデータが海軍機、陸軍機の順で続きます。上の図の緑色のアンダーラインが零戦32型のブロックです。以後37バイト毎に航空機のデータが並びます。
航空機名の先頭アドレスから22バイト目が航空機コード、23,24バイト目が必要完成度、25,26バイト目が現在完成度。
続いて定数、事後の開発航空機コード。
図の零戦32型の場合、必要完成度は75 00なので117、現在完成度は03 00で3、次から03 02 03 04 05 06と並んでいるので、定数は3、零戦32型の次は零戦22型、零戦52型、零戦63型、烈風と開発が続くことになります。ついで2バイト後、図ではDFED9が開発会社コードです。(00:三菱、01:中島、02:愛知、03:川西、04:九州、05:川崎、06:立川、08:空技廠、09:航空廠)
次の雷電21型の場合も同様に必要完成度は636、現在完成度は3、定数は3、開発予定は雷電21型、雷電33型、烈風改、秋水となります。
開発を早くしたければ現在完成度の数値を必要完成度近くにすれば次のターンで開発完了となります。
なお、そのラインでの開発が終了すると航空機コードのところがFFとなります。
【航空機生産ライン】
E0A42付近から航空機の生産ラインのデータです。航空機名で検索すれば見つけやすいでしょう。35バイト毎に生産ラインのデータが並びます。
図で赤いアンダーラインは零戦21型の生産ラインです。最初の1バイトは生産能力で、この場合は08で8です。その4バイト後が航空機名で21バイトあります。航空機名の先頭から22バイト目(図ではE0A5B)が航空機コードで、次の2バイトが生産予定数です。次の2バイトが生産可能数です。つまり図ではE0A5Bから 01 64 00 04 00とあるので、零戦21型の生産予定数は100、毎ターンの生産可能数は4ということになります。次の FF 00 00 00 00ですが、4バイト目(E0A63)が生産会社コードです。この場合は 00なので三菱です。
なお、生産待ちの航空機の場合、航空機名の先頭から26バイト目が航空機コードで、27バイト目が生産待ちターン数を表します。図の深山(緑のアンダーライン)はE0AA6が1Dで深山を表し、次のE0AA7が生産待ち数なので0Fすなわち15ターン後に生産開始ということになります。この数字を1に書き換えれば次のターンに生産ラインに乗るということになります。
【造船所生産ライン】
DFB70付近から造船所のデータです。潜水艦隊のデータの後ですから、「潜水」で検索すると見つけやすいかもしれません。
先頭の地名コード(7D:横須賀、70:舞鶴、18:呉、47:長崎)の次から2バイト毎に艦船コード、17バイト後から建造状況です。
図の赤のアンダーラインは横須賀造船所のデータで、地名(7D)のあと 0D 00 0F 00 14 00 16 00 FF FF FF FF FF FF FF FFとあります。この意味は最初の生産ラインが000Dで軽空母「祥鳳」、次のラインが000Fで空母「飛鷹」、ついで装甲空母「信濃」、装甲空母「大鳳」となっています。FFは生産ラインに何も無いことを表します。
地名から17バイト目からは現在建造ステップ数です。この場合 63 00 BB 00 2C 01 17 00 00 00 00 00 00 00 00 00なので、軽空母「祥鳳」が0063つまり99ステップ、空母「飛鷹」が00BBで187ということになります。この現在建造ステップ数が8ライン16バイトあり、次からは各ラインの建造の種類が続きます。この場合は 全部新規建造ですから01ばかりです。(00:なし、01:新規建造、02:改造、03:修理)
したがって早く完成したければ現在建造ステップ数をその船の最大値近くにすればいいのです。次のターンには建造完了となります。
【艦船データ】
造船所で改造などするのはかったるいという場合は、いきなり艦船データを書き換える荒技もあります。(笑)
268F0付近から個々の艦船データが並んでいます。目的の艦船名で検索すれば容易に見つかるでしょう。
艦船名の先頭から7バイト前が艦船クラスのコードなので、改造可能な船ならその数字に1を加えて書き換えれば改造したクラスとなります。空母「翔鶴」ならクラスコードは01なので02にすれば対空火力増強型となります。
これを応用すれば02を05として「翔鶴」を加賀クラスにすることも可能です。
【艦隊データ】
DB0A0付近から艦隊データが並んでいます。艦隊名の6バイト前から4バイトがその艦隊の位置で(図の赤線)、X座標とY座標です。従ってこの値を書き換えれば艦隊を好きな場所に移動することができます。
例えば図の南雲艦隊は位置データが 28 3C 2A 12(X座標15400、Y座標4650)とハワイ付近ですが、これを 71 1F 61 0C(X座標8049,Y座標3169)と書き換えれば横須賀付近に持ってくることができます。
なお、艦隊の移動先は艦隊名の先頭から29バイト目から4バイトに座標の数字で書いてあります。この図の場合はDB0C5から FF FF FF FFなので、そこで止まっていることになります。