(眼欠きの筋) 今回から詰碁によく用いられる筋を一つずつ紹介していきます。今回は瀬越憲作先生の命名と思われる「眼欠きの筋」です。眼欠きの筋は耳慣れないかも知れませんが、「3目の真ん中」は有名でしょう。3目の真ん中は眼欠きの筋の一つです。
黒1が3目の真ん中です。この黒1が左方に渡る事を防げないので白死となります。
眼欠きの直接の狙いはウッテガエシの筋です。殺しにいく場合はウッテガエシを防ぐツギを打たせて眼形を奪うことが多いのです。7図黒1が眼欠きの筋で、白2と抵抗しても黒3で白4につぐしかなく黒5で隅の曲四の死となります。
9図黒1も眼欠きの筋ですが、狙いは少し高級で黒5の詰め上がりになってはっきりします。白は2の左に打てません。
2図で眼欠きの筋の石が周囲の石と関連している例を示しましたが、11図はサガリキリと眼欠きの筋の連携です。白はどうしても黒1を取れません。
前図の応用問題です。黒3となれば黒1が眼欠きの筋を先に打ったことになるわけです。
黒1も眼欠きの筋を知っているからこそ打てる手でしょう。
今回のテーマは「眼欠きの筋」でした。 |