古い囲碁AIの導入方法
ホームへ

囲碁対局用
(思考エンジン)
AQMinigoELF OpenGoPhoenixGo
FuegoGnugoRnSAI
+検討用
(GUI)
Lizzie藤碁盤 for PC
囲碁ツールq5go

囲碁AIは多くのプログラムが作られていますが、2年以上更新されていないものを集めました。いつか更新されることがあれば囲碁AIの導入方法に戻します。(説明に用いている図の上にマウスポインタ-を持っていくと大きい図になることがあります)
※※ここに紹介した囲碁AIはAQ-v4以外、グラフィックボード(GPU)の無いパソコンでも、すべて動きます。※※





【AQ】
手順1
AQの最新版(現在は v.4.0.0)は以下でダウンロード
https://github.com/ymgaq/AQ/releases
AQ_windows.zipをダウンロードして、適当な場所に展開してください。
しかし、動作環境が1.Nvidia製GPU、2.CUDA Toolkit 10.0 or 10.2、3.TensorRT 7.0.0となっているので、一般ユーザーではハードルが高いと思われますが、動作環境を満たせば起動できます。

動作環境がなければ、下の v2.1.1のAssetsにある「AQ-mini_win.zip」(CPU only用)か「AQ_win.zip」をダウンロードしてください。


【v.4の導入手順】
1、GPU向けのツールであるCUDA(クーダ)をインストールします。
詳細はCUDAのインストールをご覧ください。cuDNNもインストールしてください。

2、TensorRT 7のダウンロード
詳細はTensorRTのダウンロードをご覧ください。

3、AQ-v4へのコピー
上でダウンロードして展開(解凍)したTensrRT 7のフォルダの中のlibフォルダの中身を全部AQのフォルダにコピーします。

Lizzieが動いているなら必要ないかも知れませんが、念のため「Visual Studio 2015、2017 および 2019」にあるvc_redist.x64.exeを実行して Visual C++ をインストールしておきます。

4、ルールの設定
AQのフォルダにある"config.txt"をテキストエディタまたはメモ帳で開き、日本ルールなら「--rule=1」「--komi=6.5」と書き換えてください。
さらに詳しい使い方などはREADME.mdをお読みください。日本語で書いてあります。

v2.1.1のAQの場合
詳細な設定はAQのフォルダの中にある「aq_config.txt」を変更します。
初期設定では「-gpu count =1」「-thread count =4」となっていますが、スレッド数など環境によって変更できます。
「-main time[sec] =0」はAQの持ち時間を秒で入力します。「-byoyomi[sec] =5」は持ち時間が無くなったときの秒読み時間(秒)です。
「-japanese rule =off」「-komi =7.5」は日本ルールにするなら、それぞれ「on」「6.5」とします。
「-use pondering =on」はAI同士の対戦では「off」にします。


手順2
AQを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(AQなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてAQのフォルダの中にある「AQ.exe」を指定します。
「引数なし」以下はそのまま無記入でかまいません。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

以上の準備で動くはずです。対局設定をして相手をAQにして対局すればいいです。初手を打つまでに時間がかかることがありますが、打ち始めれば数秒で打ってくれます。



Lizzie-0.7にAQ-v4を組み込む

1.LizzieフォルダにAQ-v4フォルダをコピーします。
2.Lizzieのconfig.txtをテキストエディタまたはメモ帳で開き、図のようにAQ.exeを登録します。例えば「"./AQ-v4/AQ.exe --lizzie -w AQZ",」
3.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでAQZを選択すれば搭載したAQが動きます。


※※修正・追記(May, 25, 2020)※※





【Minigo】
MinigoはAlphaGoZeroのアルゴリズムに触発された Brian Lee氏が開発し、当初「MuGo」として大会に出場していたものを改修してオープンソース化したものです。
このAIは他のAIと強さを競うものではなく、皆で開発を楽しむというコンセブトのようです。そのためか布石も独特で、打ってみると人間くさい面を感じさせます。
現在v.17まで開発が進んでいるようですが、ウェイトファイルはv16のものがLeelaZero用に変換されています。
手順1
公表されている学習ずみweightsファイルは表の 001144-two-lions(BestModel)で、LeelaZero用に変換されたものはこちらにあります。この表の一番上、v16-19x19/models/001144-two-lions_converted.txt.gzをダウンロードしてください。
また同じ物が Leelaのウェイトファイル倉庫にもあります。2019-Feb-13 17:23のものです。
手順2
ダウンロードした学習ずみweightsファイル名を「minigo.gz」に変更して、LeelaZeroのweights.txtのあるフォルダにコピーまたは移動してください。

手順3
Minigoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順4
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(MiniGoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてLeelaZeroフォルダの中にある「leelaz.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w minigo.gz)としました。(このへんはLeelaZeroと同じですが、weights.txtをminigo.gzに変更するのを忘れないでください)
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順5(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をLeelaZero(minigo)にするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からMiniGoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。
以上でminigoの思考部分がLeelaZeroで実行されることになりました。
なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


Lizzie-0.7にMinigoを組み込む

1.上で名前を書き換えた「minigo.gz」をLizzieフォルダのlizzie.jarのある場所にコピーします。
Lizzieを初めて使う場合は、一度Lizzieを起動しておきます。
2.Lizzieの「config.txt」をメモ帳またはテキストエディタで開いて、図のようにMinigoを記入します。
例えば 「"./leelazero/leelaz.exe -g -t 6 -w minigo.gz",」
3.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでminigo.gzを選択すれば搭載したMinigoが動きます。


※※修正・追記(May. 25, 2020)※※





【ELF OpenGo】
ELF OpenGoはFacebookがAlphaGoZeroと同じ方法を再現して強化し、2018年5月に公開したものです。Windowsで動くバージョンも公開されていますので末尾に記載します。
ここでは一般的な手法すなわち、学習ずみweightsファイル(LeelaZeroのweights.txtのようなもの)をLeelaZero用に変換して、思考部分をELF、実行部分をLeelaZeroとした疑似ELFの手法を説明します。
従って、CPU版、GPU版でもLeelaZeroが動いていることが前提です。

手順1
公表されている学習ずみweightsファイルは現在以下の3つで、それぞれLeelaZero用に変換されたものがあります。
pretrained-go-19x19-v0 (May 2,2018) 62b5417b64c46976795d10a6741801f15f857e5029681a42d02c9852097df4b9.gz
pretrained-go-19x19-v1 (Jul 31,2018) d13c40993740cb77d85c838b82c08cc9c3f0fbc7d8c3761366e5d59e8f371cbd.gz
pretrained-go-19x19-v2 (Feb 13,2019) 05dbca157002b9fd618145d22803beae0f7e4015af48ac50f246b9316e315544.gz
LeelaZero用に変換されたファイルはこちらにありますので探してください。
CtrlキーとFキーを同時に押して現れる検索窓にファイル名の最初の文字6~10文字くらいを入力すれば検索出来ます。またはページトップのメニューで「Date ↓」をクリックして掲載日をソートすれば分かりやすくなります。(ただし v0はJul 11,2018)

手順2
ダウンロードした学習ずみweightsファイル名を「elf.gz」に変更して、LeelaZeroのweights.txtのあるフォルダにコピーまたは移動してください。

手順3
ELFを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順4
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(LeelaZero(ELF)など)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてLeelaZeroフォルダの中にある「leelaz.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w elf.gz)としました。(このへんはLeelaZeroと同じですが、weights.txtをelf.gzに変更するのを忘れないでください)
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順5(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をLeelaZero(ELF)にするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からELFを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。
以上でELFの思考部分がLeelaZeroで実行されることになりました。
なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


Lizzie-0.7にELFを組み込む

1.上で名前を書き換えた「elf.gz」をLizzieフォルダのlizzie.jarのある場所にコピーします。
Lizzieを初めて使う場合は、一度Lizzieを起動しておきます。
2.Lizzieの「config.txt」をメモ帳またはテキストエディタで開いて、図のようにELFを記入します。
例えば 「"./leelazero/leelaz.exe -g -t 6 -w elf.gz",」
3.「lizzie.jar」を開く、またはダブルクリックしてLizzieを起動し、エンジンメニューでelf.gzを選択すれば搭載したELFが動きます。


ELF本体を直接動かす方法を説明します。
ELFはCUDA10.0が必要と公式ページに書いてありますが、GPUの無いCPUのみのパソコンでも動いたので、GPU有りでCUDAもあれば最高のパフォーマンスを得られるという意味かもしれません。
なお、Sabakiで動かすとき、コミを認識しないというSabakiの警告が出る場合があります。Sabakiのバージョンによって警告が出たり出なかったり安定しません。警告があってもプレイすることは可能です。

Windows版のELF本体はこちらのページの中段、「ELF OpenGo Windows binary」をダウンロードして保存し、適当な場所に展開してください。

Sabakiを起動して、ELFのCPU、GPUのバージョンの設定を図のようにしてください。
CPUの場合、No argumentsには「--load model-v2.bin --mcts_rollout_per_thread 80」
GPUの場合、No argumentsには「--load model-v2.bin」
Initial commands (;-separated) には何も入れなくていいですが、考慮時間を入れる場合、CPUは最小40秒、GPUは最小4秒にしてください。
なお、rollout threadの数を大きくすればELFが強くなります(その代わり考慮時間が増えます)。CPUの場合、デフォルトは80で40秒、GPUの場合、デフォルトは800で4秒、1600にすると8秒になります。

※※修正・追記(May. 25, 2020)※※





【PhoenixGo】
「PhoenixGo」は、Tencent社が開発しオープンソース化した囲碁AIです。2018年4月の「世界囲碁AIトーナメント」で優勝しました。
GPU版とCPU版がありますが、windows64bitのパソコンが必要です。
手順1
PhoenixGoのページで最新のものをダウンロードします。
目的のファイル名の下にあるAssetをクリックするとダウンロードできるファイルが現れます。CPU版なら「PhoenixGo-win-x64-cpuonly-v1.zip」、GPU版なら「PhoenixGo-win-x64-gpu-v1.zip」または「PhoenixGo-win-x64-gpu-with-cuda-v1.zip」です。ダウンロードしたら適当な場所に展開してください。

手順2
上のページの下の方にweightsファイルがあります。
trained-network-20b-v1.tar.gzをダウンロードし、PhoenixGoのフォルダに入れてください。

CUDA版の場合、CUDA(クーダ)のインストールが必要です。それ以外は次の手順3を飛ばして手順4に進んでください。

手順3
GPU向けのツールであるCUDA(クーダ)とcuDNNをインストールします。
詳細はCUDAのインストールをご覧ください。

手順4
PhoenixGoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順5
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(PhoenixGoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックしてPhoenixGoフォルダの中にある「start.bat」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例えば「-g --noponder -w trained-network-20b-v1.tar.gz」と入力します。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 15 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手15秒となります。しかしPhoenixGoは初手こそ時間がかかりますが(GPU版は特に遅い)、打ち始めればさくさく進むので考慮時間の設定等、あまり意味が無いかも知れません。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

手順6(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をPhoenixGoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からPhoenixGoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須ですが、PhoenixGoはデフォルトで 分析一時停止になっています。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。

※※修正・追記(Apr. 16, 2020)※※





【Fuego】
アルバータ大学のコンピュータGoグループによってリリースされたオープンソースの囲碁ソフトです。最新バージョンは2019年12月10日にリリースされています。

手順1
Fuegoのダウンロードページに行き、Downloadボタンから「fuego-1.1-4-install.exe」をダウンロードして、インストールします。

手順2
Fuegoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Gnugoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして Fuego-3.8フォルダの中にある「fuego.exe」を指定します。
「引数なし」には何も書かなくてもかまいません。
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をFuegoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からFuegoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


※※修正・追記(May. 23, 2020)※※





【Gnugo】
GNU Go(グニュー・ゴ)は、フリーソフトウェア財団によって作成された囲碁対局ソフトです。2009年のリリース以降更新されていません。
デフォルトのルールは日本ルールになっています。

手順1
Gnugoのダウンロードページに行き、「gnugo-3.8.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

手順2
Gnugoを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Gnugoなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして gnugo-3.8フォルダの中にある「gnugo.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(--mode=gtp --level=10)としました。
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

使用できる引数はコマンドプロンプトを開いてgnugo-3.8フォルダを指定し、「gnugo -h」と入力すれば見られます。
以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をGnugoにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からGnugoを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


※※修正・追記(May. 23, 2020)※※





【Rn】(9路盤専用)
RnはRayを開発したzakkiさんが9路盤に特化してリリースしたものです。CGOS(Ayaの開発者の山下さんが運営されているコンピュータ囲碁の対局サーバー)の9路で現在3位の実力ソフトです。

手順1
Rnのページに行き、「rn-6.3.0-win64.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

手順2
Rnを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(Rnなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして rn-6.3.0フォルダの中にある「lzr-v3-9x9.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -t 4 -p 1000 --noponder -w network-v3-9x9/900/v945.txt.gz)としました。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

引数の詳しい説明はLeelaZeroに書いてあります。
「-g」はgtpモード、「-t」はパソコンのスレッド数、「-p」はplayout数(思考回数、大きくすると環境によっては重くなります)、「-w」はweights.txt.gzを指定、「--noponder」は相手の手番では考えない設定にします。囲碁AI同士の対戦では特に必要です。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をRnにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からRnを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。


※※修正・追記(May. 24, 2020)※※





【SAI】
SAIは、LeelaZeroのプログラムを基本として開発されているもの。 コミ変更に対応するのが大きな目標で、7路盤と9路盤ではうまく機能したと言われます。現在19路盤の強化学習がされています。

手順1
SAIのページに行き、GPU搭載PCなら「sai-0.18.2-gpu.zip」、GPUが無ければ「sai-0.18.2-cpu.zip」をダウンロードして適当な場所に展開してください。

続いてSAIのweightsファイルのページに行き、ページ下方に表が左右にあって、左の表「Best Network Hash」という項目の中にSAIのweights(gz)ファイルが並んでいます。この中で最新のもの(一番上のもの)をダウンロードして名前を「Sai12b.gz」に変更します。
また、SAIフォルダに内包されている「94619dea457de054503cec030269ce842c47055ba51e96db8fee841dfbaf05f9.gz」は、9路盤用なので名前を「Sai9x9.gz」に変更します。

手順2
SAIを対局させるためのツール「Sabaki」のダウンロードと使い方はこちらを見てください。

手順3
Sabakiのエンジン登録画面で、
「無名のエンジン」には適当な名前(SAIなど)
「パスを入力してください」とある左のカバン型のアイコンをクリックして sai-0.18.0-gpuまたはsai-0.18.0-cpuフォルダの中にある「sai.exe」を指定します。9路盤専用なら「sai9x9.exe」を指定します。
「引数なし」にはいろいろな引数を書きます。例として私は(-g -b 0 --noponder -t 12 -w Sai12b.gz)としました。
「-w」で指定するweight(network)ファイルは、9路盤なら「Sai9x9.gz」、19路盤なら「Sai12b.gz」を指定します。LeelaZeroの40ブロックのweightsファイルも使えますがSAIに最適化されているかは不明です。
※※no ponderの前の「-」が2つあることに注意※※
「初期化コマンド(; -separated)」で考慮時間の設定です。例えば、「time_settings 0 10 1;」とすれば、持ち時間ゼロ、秒読み1手10秒となります。
入力が終われば右下の「閉じる」をクリックします。

引数の詳しい説明はLeelaZeroに書いてあります。

以上で設定は終了です。

手順4(実行)
Sabakiの上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、対戦設定を記入すれば対戦できます。例えば、黒を自分、白をSAIにするなら黒の欄の横のレ点マークをクリックしてマニュアル、白い欄の横のレ点マークをクリックしてエンジン接続からSAIを選択します。囲碁AIを他にも導入していれば、AI同士を戦わせることもできます。その場合、両方のAIを相手の考慮中は分析一時停止(--noponder)に設定することが必須です。

石に数字を表示するのは「表示」メニューの「手数を表示」をチェックします。
対局中F4を押すとLizzie風の予想手を示してくれます。

なお、エンジンが互先の黒または置き碁の白の場合はF10、エンジン同士を対局させるときは F5を押すと対局開始します。

SAIの詳しい説明などはREADME.mdをご覧ください。



Lizzie-0.7にSAIを組み込む

1.LizzieフォルダにSAIフォルダをコピーします。
2.Lizzieのconfig.txtをテキストエディタまたはメモ帳で開き、図のようにSAIを登録します。例えば「"./sai/sai.exe -g -t 6 -w ./sai/Sai12b.gz",」
3.Lizzieを起動し、エンジンをSai12b.gzにすればSAIのエンジンが動くはずです。


※※修正・追記(Feb, 9, 2021)※※





【Lizzie】
パソコン初心者向けに詳細に書いたLizzieの導入方法は別にあります。


公式版については以降を参照してください。
※※2020年9月のv0.7.4以降新たなリリースが見られません。その間にLizzie改良版patched lizzieが別の人によって提供されています。※※

Leela Zero専用検討ソフト『Lizzie』は以下をダウンロードしてください。
Lizzieのダウンロードページに行って、Lizzie v0.7.4の下の方に以下のファイルがあります。
PCにGPUが有るなら Lizzie.0.7.4Windows.x64.GPU.zipをダウンロード
PCにGPUが無いなら Lizzie.0.7.4Windows.x64.CPU.zipをダウンロードします。
もしGPUの無い古いパソコンの場合、Lizzie v0.7は荷が重いかもしれません。そういう場合はLizzie v0.6の Lizzie.0.6.Windows.x64.CPU.zipをダウンロードするのが良いでしょう。また、Lizzie v0.7に付属しているKatagoはCPUのみのパソコンでも動きます。

ご自分のPCのGPUを調べる方法は「ファイル名を指定して実行」(WindowsKey+R)で dxdiagと入力、ディスプレイタブの「チップの種類」に書いてあります。「名前」や「製造元」に AMD RADEONや NVIDIA GeForceなどと書かれていればGPUのメーカー名です。Intel(R)HD Graphics ~などと書かれていれば、GPUではなくパソコンに初めから組み込まれているグラフィック機能です。
以下も参照してください。
https://www.dospara.co.jp/5info/cts_str_parts_vga

Javaがインストールされていないと動きませんから無料Javaのダウンロードのページからダウンロードしてインストールしてください。

念のため、上でダウンロードして展開した「lizzie」フォルダの中の「leela-zero」フォルダにある「leelaz.exe」をダブルクリックしてみてください。何事もなく閉じれば動作条件を満たしているので問題ありません。もしもエラーが出たら、「Visual Studio 2015、2017 および 2019」にあるvc_redist.x64.exeを実行して Visual C++ をインストールしてください。

[起動]
Javaがインストールされていれば、上でダウンロードして展開したファイルの中にある Lizzie.jarを右クリックして「開く」またはダブルクリックすれば起動します。いちいちこのファイルを探しに行くのが面倒なら右クリックしてデスクトップにショートカットを置いておけばいいです。

[weightsファイル]
Lizzieをダウンロードして展開(解凍)したフォルダの中に「liziie.jar」と並んで「lznetwork.gz」というファイルがあります。
このファイルは常に更新されLizzieが強くなっていきますから、時々、最新のファイルをチェックしましょう。
この lznetwork.gz(LeelaZeroではweights.txt)は現在40ブロックと15ブロックで作成したものがあります。40ブロックは分析幅が広いが分析速度は遅い。15ブロックは分析幅は狭いが速度は速いので数が稼げるという関係にあります。
「Lizzie 0.7」からは15ブロックのもの(CPU向け)が標準に付いていますが、どちらを使うかはご自分で判断してください。
40ブロックのものは、こちらにあります。
このページ下方に表が左右にあって、左の表「Best Network Hash」という項目の中にlznetworkファイルが並んでいます。
この中で最新のもの(一番上のもの)をダウンロードして保存します。
15ブロックのものはこちらにあります。
このページに開発されたファイルがたくさん書いてあります。日付の次にランダムなアルファベットがあります。日付の一番新しいものをダウンロードしてください。例えば「2020/4/10 0c4ade79」など。

また、公式ではないですが、20ブロックのものもトレーニングされていて、こちらにあります。
どのブロックのものがベストなのかは確立されていないので、ご自分の環境によって選択してください。

ダウンロードしたファイルを右クリックして「lznetwork.gz」という名前に変更します。
それをlizzie.jarのあるフォルダの中に一緒に入れてください。先にある同名のlznetwork.gzは削除するか上書きしてください。

[KataGo]
上部メニューの「エンジン」でKataGoを選択すると、CPUのみのパソコンでは初回起動時に長時間かかります。画面が動かなくても我慢して待っていてください。(15分以上)
Katagoが起動すると、分析中の碁石に数字が3つあります。上から勝率、分析回数、目数差です。さらに下部メニューの「katago形勢」をクリックすると双方の勢力圏が表示されます。

Lizzie0.7.2以前のバージョンにKatago v1.3以降を入れ替える方法はKataGoに書きました。
最新のLizzieに最新のKataGoを入れる方法も同じような方法です。


katagoを中国ルールから日本ルールに変更するなら Lizzieフォルダにある「katago-gtp10.cfg」をテキストエディター(またはメモ帳)で開いて「# Rules---」の項目を左図と下表のように書き直します。そして対局のコミ設定も6.5目としてください(上部メニューの「対局」にある「対局情報の設定」でコミを変更できます。Lizzie 0.6以下なら「i」キーで「対局情報の設定」です)。

変更前変更後
# koRule = SIMPLEkoRule = SIMPLE
koRule = POSITIONAL# koRule = POSITIONAL
scoringRule = AREA# scoringRule = AREA
# scoringRule = TERRITORYscoringRule = TERRITORY
# taxRule = SEKItaxRule = SEKI
multiStoneSuicideLegal = truemultiStoneSuicideLegal = false


[シチョウ機能強化版]
LeelaZeroにシチョウの探索機能を付けたものを yssayaさんが公開しています。
シチョウを読めるようになって52.9%強くなったそうなので、興味がある方はこちらから「leelaz.exe」をダウンロードして、leelazeroフォルダにある同名ファイルと置き換えてください。




Lizzieの使い方は取扱説明書をご覧ください。

なお使用するエンジンの並び方は「lizzie」フォルダにある「config.txt」を書き換えれば、好きな順にできます。起動したときに動くエンジンは図の下にある赤線なので、これを変更すれば好きなエンジンに変えられます。


Lizzieのプラットフォームを使ってELFやminigoを動かすことができます。詳細はそれぞれの項目をご覧ください。

<バグ>
Lizzie.0.7で下にあるメニューの「形勢」が現在使えません。通常はエラーメッセージが出ますが、Lizzieが終了してしまう場合もあるので注意してください。(Lizzie改良版では削除されています)
「囲碁AIメガパック」では使えるようになっています。


※※修正・追記(Oct. 22, 2020)※※





【藤碁盤 for PC】
藤碁盤はPCやスマホで動くSGFエディターですが、Webブラウザで棋譜の検討もできます。

さらに「藤碁盤 for PC」を使えば棋譜の検討(分析)やAIとの対局も可能です。
デフォルトで入っている囲碁AIはLeela Zero 0.17(CPU, GPU)、KataGo 1.9.1(CPU, GPU)、Gnu Go 3.8ですが、新しく追加することもできます。

[囲碁AIの追加方法]
ダウンロードしたFujiGoban2.jarをダブルクリックするとメインメニューとなります。
ここで「AI碁盤」をクリックします。

上部メニューの「設定 → プログラム」をクリックして現れる画面で「+新規」をクリックします。

「プログラム」の欄に追加するAIを指定します。図では例として C:\katago-v1.10.0-opencl-windows-x64\katago.exe を指定しました。
続いてネットワークファイル(weight)とconfigファイルを「引数」の欄に指定します。図では因数の欄は gtp -model C:\katago-v1.10.0-opencl-windows-x64\kata1-b40c256-s10962542848-d2672348390.bin.gz -config C:\katago-v1.10.0-opencl-windows-x64\default_gtp.cfgとなっています。
OKでkataGo 1.10.0が追加されました。


[棋譜の検討]
上部メニュー「ファイル → 開く」で棋譜を指定して「検討」をクリック、検討に使用するAIを指定すると分析が始まります。好きな手数から始めることも可能です。

[AIとの対局]
新規碁盤で「開始」をクリックし、対局条件を決めると対局が始まります。

「藤碁盤 for PC」はクラウド上など別のマシンで稼働しているAIプログラムをローカルPCの藤碁盤から使用できる機能もあります。
詳細は藤碁盤 for PC の使い方をご覧ください。



※※修正・追記(Jan. 25, 2022)※※





【q5go】
「q5go」は基本はSGF エディタですが、KataGoやLeelaZeroなど互換性のあるエンジンを使っての分析、印刷に適した棋譜出力など、多くの便利な機能があるようです。
詳細はq5goのREADME.mdをご覧ください。


手順1
q5goのページに行き、Assetsの「q5go-2.1.3-win.zip」をダウンロードして適当な場所に展開します。

手順2
展開した「q5go-2.1.3-win」フォルダの中の「q5go.exe」をダブルクリックすれば起動します。
最初にメニュー画面になるので、やりたいツールを選びます。

手順3
「Load SGF file」で棋譜を読み込むと碁盤の画面になります。
上部メニューでいろいろできるようですが、まだよく分かりません。使い方が分かった方は情報掲示板で教えてください。


※※修正・追記(May. 5, 2022)※※