(詰碁に強くなる法第17回)「ハネ石の利用、絶隅の利用」
塚本惠一 著 [詰碁世界第18号(2003年7月発行)掲載]


(ハネ石の利用)

1図 黒先
2図 1図の解
3図 黒先
4図 3図の解

1図と3図はおなじみの基本問題です。黒1が形、白2の抵抗に黒3が★のハネ石を利用する筋、と同じ構造になっています。
ハネ石があるので、3目を取って1眼ができる仕掛けです。この筋は実戦での応用範囲が広いものです。

5図 黒先
6図 5図の解
7図 変化
「辺の一合マス」と呼ばれる形でハネ石があるので凌げます。6図の黒1が形です。白2のウチカキなら、黒3黒5がハネ石を利用する筋です。
7図の白2なら広げる基本の黒3以下黒7でセキになります。
実戦なら6図と7図の選択が難しい場合もありそうです。詰碁としては、6図と7図はほぼ同手数なので、どちらを答えてもかまいません。


(絶隅の利用)

8図 黒先
9図 8図の解
8図も必修の基本問題です。黒1が形で白2に黒3から黒5で凌ぎます。白から絶隅(3の右)に打てないことを利用しています。
こういう絶隅の利用は攻め合いでよく見られます。

10図 黒先
11図 10図の解
黒1白2のとき黒3のサガリが絶隅を利用する攻め合いの筋です。

12図
13図
黒1黒3も絶隅を利用した攻め合い含みの眼取りの手段です。黒3自体が絶隅に打つ珍しい手筋になっています。



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